アプローチ

アプローチ


■小杉放菴記念日光美術館が建っている敷地には、1982(昭和57)年まで、日光小学校がありました。1879(明治12)年に開校した晃嶺学舎を前身とする日光小学校は、この場所において 100年以上におよぶ教育・文化の長い歴史を刻んできたのです。日光の市街地に住む市民には旧・日光小学校に通った卒業生が多く、その跡地に対して強い愛着を抱いている人たちがたくさんいました。

■そのため、歴史のある土地の記憶を新しい建物に引き継いでいくことを意図して、美術館へのアプローチとなる石段と池の縁石に、旧・日光小学校の土台石が使われています。

石段

入口への石段

■また、この敷地には、むかしから大きな樅の木が立っていましたが、小杉放菴記念日光美術館は「自然へのいつくしみ」を基本テーマとしていることから、設計にあたっては、この木を大切に保存することはもちろん、建物全体のシンボルとして位置づけ、木を取り囲むように建物を配置しました。そのために建物は展示棟と管理棟の2つに大きく分け、それらを渡り廊下でつないで、中央部の大きな窓越しに、入口からこの樅の木を見通せるようになっていました。

■しかし、残念なことに、次第にこの樅の木が枯れ始め、樹勢回復のための様々な手当が行われましたが、その甲斐もなく枯死してしまいました。

入口

今は伐採された樅の木

……そして、1999年3月、安全のために惜しまれながら伐採されました。

■入口から見て、右側がエントランスホールや喫茶室、事務室などのある管理棟。左側が展示室や展示倉庫、収蔵庫、搬出入口などがある展示棟です。管理棟と展示棟を繋ぐ渡り廊下の前にはがあり、エントランスホールへはこの池の周囲を回り込んで向かいます。

展示棟と管理棟

駐車場側から入口へ