小杉放菴記念日光美術館が実施する鑑賞教育について

■入館料の免除

 当館では、高校生以下の入館料は全て無料です。学習活動の一環として、ぜひ、当館を御利用ください。

■鑑賞教室の開催

 当館へ実際に来館していただき、担当者による鑑賞教室を行ないます。
 現在、当館で実施している鑑賞教室の内容は、美術館の中で守らなければならない一般的なルール(マナー)を説明したあと、展示室において作品を用いた「絵の楽しみ方」を体験してもらうことです。
 この「絵の楽しみ方」とは、一つの作品をじっくり見ることよって、子どもたちひとりひとりが心に感じたことを言葉にしてもらうという、作品との対話を中心とした鑑賞方法です。
 担当者は、子どもたちの豊かな感性を刺激し、自分の言葉を引き出すための問いかけをしながら、子どもたちの話の聞き手役となります。とくに必要がなければ、作品や作者についての知識を提供することはありません。あくまでも、作品そのものを見て、なにかを感じ取ってもらうことを大切にした鑑賞方法です。
 絵を楽しむには、いろいろな方法があります。そして、当館で体験していただく「絵の楽しみ方」は、小杉放菴の作品だけを楽しむための方法ではありません。日頃から、どのように絵を見たらよいか分からないと感じている全ての方々にとって、絵を楽しむための最初の一歩となることを目標としています。おそらくこれは、どのような作品についても共通する、鑑賞という行為の基礎となる方法といえるでしょう。
 とくに、学校の授業で来館することが、生まれて初めての美術館経験となることの多い子どもたちにとって、当館で体験したことが、美術を楽しむ大きなきっかけとなり、これからの人生で身の回りをとりまく、さまざまな「美」に親しむきっかけともなることを目指して取り組んでおります。

※日光市内の各学校から美術館までの移動方法について
 当館の主催行事として鑑賞教室を行なう際に、日光市内の学校では市有バスを利用することができますので、学校の授業等で御来館になるときは事前に御連絡ください。

■出前授業の実施

 当館の学芸員が学校へ出かけ、美術に関連した授業を行なうことが出来ます。
 授業の内容は、担当の先生と事前に打ち合わせをさせていただき、学習の目的に沿った内容にすることができます。出前授業を行なったあとに、当館で鑑賞教室を体験していただくと、より充実した鑑賞となるでしょう。

■学校の授業の場としての活用

 学校の先生が御自身で行なう授業の場として、当館を御利用いただくことができます。
 事前に御連絡をいただけましたら、学芸員が授業のお手伝いをさせていただくことも可能です。