小杉放菴と旅
小杉放菴は、旅が大好きでした。
一生のうちに、北海道から九州・沖縄まで、
日本中を旅して歩きました。
各地を旅したことによって、描かれた絵も
たくさんあります。
そして、見たことや感じたことを
文章にまとめ、本として出版もしています。
旅は、学びの場であり、
さまざまな人々との
出会いの場でもあったのです。
外国も旅しました。
1913(大正2)年、32歳のときには、
フランス、イタリア、スペイン、
イギリス、ドイツ、ロシアといった
国々を旅しながら、
たくさんの絵を見て歩きます。
すると、いままで一所懸命に
学んできた洋画よりも、
日本に古くから伝わる
絵の描き方のほうが、
自分にあっているのではないかと
感じました。
この旅から帰ったあと、
日本画も多く描くようになります。